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「ミュウツーの逆襲EVOLUTION」を観た感想。リメイクってよりリマスターだった

今日、DVDをレンタルして「ミュウツーの逆襲EVOLUTION」を観ました。感想としては、20年前の名作はそのままにグラフィックだけ現代に合うようにしたもの、という感想でした。

EVOLTIONと題打ってはいるけど、進化したところがグラフィック以外ない。でも逆に、退化したところは全くない。どこを見ても、原作そのままでした。でもアイとアイツーはカットされてた。

無印と「EVOLUTION」を隣に並べて写してようやく違いが分かると思えるレベルで全く同じだった(やってないけど)。ポケモンの毛並みがフサフサだったとか、キャラクターが4頭身のスタンドバイミードラえもん風だったとか、細かいグラフィックを見れば違うところはあるんだけど、ストーリーは隅から隅まで一緒だし、間の取り方も演出も一緒。原作を一度見た人には見所がない・・・。アーマードミュウツーにトゲが生えたくらい?本当にそのレベルで違いがわからん。

ふむ、もしかしたらこの映画は私たちのような一度見た人に向けた映画ではなかったのかもしれない。例えば、20年前にこの映画を劇場で見た当時12歳の少年は、「EVOLUTION」公開時は32歳だ。32歳といえば、妻と子供がいてもいい歳であろう(いない人をディスっているわけではない。念のため)。子供がポケモン大好き少年で、ポケモンの映画が大好きなら、ミュウツーの映画を見たいであろう。父親も自分が子供の時に見た映画をもう一度観る気分で喜んで映画を観に行くはずだ。なるほど、この映画は父親世代とその子供に向けた映画であって、私向けの映画ではなかったのだろう。

それならば一部始終が原作と同じなのにも合点が行く。この映画を一度見た父親世代を対象としているなら、元ポケモントレーナーの父親たちに懐かしさを味わってもらうために「EVOLUTION」はどの部分も何一つ変えてはならなかったのだ。もし話の流れや演出を変えてしまうと、父親世代はそれを敏感に感じとる。違和感が生まれてしまう。その結果、映画に対する満足度が落ちてしまう。父親世代を満足させるためには、原作と全てが全く一緒である必要があったのだろう。

 

リメイクで余計なものをつけたされて駄作となる映画には枚挙にいとまがない。そういう意味では、何も足されず、何も引かれなかった「ミュウツーの逆襲EVOLUTION」はある意味幸運なのではないだろうか。

原点にして最高峰。公開から20年以上経った今も、「ミュウツーの逆襲」は名作であり続ける。