とわ自由帳

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虹ヶ咲を見た。

 アニメの虹ヶ咲って「夢を追いかける人を応援する」という強力なメッセージ性を秘めてるんですけど、それが2期の最終話になって強烈に炸裂したのが印象に残りました。スクールアイドルとはなんぞやというところを真剣に掘り下げた結果、人を応援するというところにたどり着くのって、すごいなあと、並の掘り下げじゃないなあと。1期1話の高咲侑というキャラクターはまさに日常を漠然と生きている私たち自身で、1期最終話では夢を追いかけるための一歩を応援するというテーマ、2期最終話ではさらに高咲侑自身が夢を応援する立場になるという発展の仕方、まさに人の歩む道というものを表現しているように感じられました。この作品自身が私たち一人ひとりに向けられたエールでありましょう。「次は、あなたの番」と、あまりに露骨な表現で、少々面食らってしまったところもあるのですが、しかしこの作品を胸にこれからの人生を生きていくことを思うと、私はこの作品に出会うことができて本当によかったと思います。

 たぶん虹ヶ咲ってすごい変な作品で、ライブをやろうと言ったらライブが開くし、お台場を貸し切ろうと言ったら貸切になるし、璃奈ちゃんボードとかもその典型なんだけど、とにかく舞台装置としての邪魔者がない。じゃあ何を目指すのかというのが作品の根幹で、それを見つけること、そしてそれに邁進することを応援してくれる、そんな作品。自分みたいな毎日を漫然と生きてるような人間にとって、この13人は眩しすぎるところもあるけれども、この応援の一欠片くらいには応えられるくらいの頑張りは見せてやろうかいなと思うところもあるのです。

 アニメの虹ヶ咲を象徴するキャラクターは天王寺璃奈だと思う。2期13話りなりーに対する解像度高すぎるだろ。璃奈ちゃんボードが壊れてボードなしでパフォーマンスしたらファンがペンライトで笑顔を作ってくれるって良すぎだろ。スクールアイドルがいて、ファンがいて、お互いに支え合う存在という虹ヶ咲の在り方を体現していると思いました。また表情が出ないという欠点が璃奈ちゃんボードによって誰よりも表情がわかりやすくなるという構図もいい。ダメな個性も武器に変えるのが虹ヶ咲。いい・・・。

 シンエヴァと共通するところと違うところもあると思う。シンエヴァと違うところは、シンエヴァは送り出すような、卒業式のような雰囲気だったのに対して、虹ヶ咲は実家のような安心感というか、頑張る人に寄り添ってくれるところ。シンエヴァと共通するところは、自分の人生を精一杯生きてほしいというメッセージが込められているところ。

 しずくちゃんのむくれっつら可愛すぎ問題。なんか2期からしずくちゃん画面に映る頻度高くない?これ脚本にしずく箱推し混ざってんだろ。俺もしずくちゃんを推しています。Solitude Rainいいよね・・・。私は桜坂しずくのこと大好きだから。自分虹ヶ咲というコンテンツには結構新参者なので、知らないニジガクがたくさんあるんですけど、最近見つけた「あなたの理想のヒロイン」って曲良すぎない???????桜坂しずく、俺の彼女になってくれ・・・・・・・・。

 一期ではファン代表みたいな立場だった侑ちゃんが、同好会からエールをもらって新しいことに挑戦して、また進んでいく間にも同好会メンバーとお互いに刺激をもらいあって、最終的にファンのみんなにエールを送る、まさにスクールアイドルそのものになるという構図があまりに良すぎる。人の夢を応援する人は誰でも、たとえ歌って踊らなくてもスクールアイドルなんだ。そして今度はバトンをもらった自分の番。自分の夢を追いかけて、たどり着いたところからまた人に夢を与えて、そしてさらに進んでいく。この夢のバトンは終わらない。今度は俺たちがスクールアイドルになる番なんだ。